ウイルソン病とは
 

 どんな病気ですか?
 

 

 体内に銅が蓄積することにより、脳・肝臓・腎臓・眼などが冒される病気です。

 

  遺伝性代謝疾患のうち、数少ない治療可能あるいは発症予防可能な疾患です。

 多くの遺伝性代謝疾患は、いわゆる“難病”とされ、治療が不可能なものが多いのです。しかし、ウイルソソ病 は、治療ができます。また、早期発見により発症を予防することもできるのです。 

 

 どんな症状がでるのですか?

 

 ウイルソン病は、多くの場合、3〜15歳の小児期に、肝障害にて発見されます。肝症状は、疲れやすかったり、白眼のところや皮膚が黄色(黄疸)くなったりして気づかれます。しかし、多くは無症状にて、血中AST(GOT)・ALT(GPT)など肝機能の異常を指摘され、発見されます。また、急激な肝不全状態となり黄疸や意識障害などを生じ急に死亡してしまうこともあります。さらに、原因不明の急性肝炎とか慢性肝炎などと診断されることもあります。肝障害は徐々に進行し、思春期すぎには肝硬変になる場合が多くみられます。

 脳障害の多くは、思春期ごろからあらわれます。初期においては、ことばが不明瞭になり、何かをしようとすると、手指がふるえたりして字を書くことや細かい作業が下手になり更に進行すると、表情も硬くなり、だんだんと歩くことができなくなり、ついには寝たきりになってしまいます。記憶力や計算力も鈍り、精神状態も不安定、無気力、うつ状態、分裂病様の反応を示すようになります。

 眼症状として、カイザー・フライシャー角膜輪をみます。黒目の周りに銅が沈着し、青緑色・黒緑褐色に見えます。この角膜輪は、肉眼的にはっきり見えるのは思春期すぎです。

 これらの多彩な症状は、すべての患者にでるのではなく、肝型、神経型、肝神経型に分かれます。治療しなければ進行し、ついには死亡したり、荒廃したりします。 

 

 どうして、からだに銅が貯まるのですか?

 

 銅は、微量元素の一つであり必須栄養素です。過剰に摂取すると急性や慢性の銅中毒になります。ウイルソン病は慢性銅中毒によく似ています。食事中の銅は、十二指腸や小腸上部で吸収され、肝に運ばれます。肝にて、銅は、セルロプラスミンという銅結合蛋白質となり、血液中に流れて行きます。また、脳や骨髄(造血器)など全身の諸臓器に必要量が分布し、過剰な銅は肝から胆汁中に排泄され平衡を保っているのです。 しかし、ウイルソン病においては、この肝臓での銅代謝が障害されています。肝臓中に取り込まれた銅がセルロプラスミンと結合できず、胆汁中へ銅が排泄されず、肝臓に貯まっていきます。そして、肝臓からあふれて血液中へ流れ出た銅が、脳・角膜・腎臓などへ蓄積します。 

 

     どのような遺伝性がありますか?

 

 ウイルソン病は、常染色体劣性遺伝性の疾患です。同胞(兄弟姉妹)を検査すると確率25%(4分の1)にてウイルソン病であったりしますので、ご家族の検査をおすすめします。 しかし、約 30%は突然変異でウイルソン病が発病するため、家族発生のないこともあります。

        日常生活、学校、就職、結婚は?

 

家族内検索により発見された小児例は、発症前型と分類され、治療することにより日常生活や学校生活、就職などすべての面にわたって健常者と同じ生活を維持することができます。肝硬変があっても、ほぼ通常に生活することができます。結婚、出産(女性)などもあまり悩むことはないのですが、遺伝相談を受けて、よく理解する必要があるでしょう。 

  このようにウイルソン病は恐ろしい病気ですが、治療や発症予防ができます。病気が進まないうちに早期発見のため、検査を受けましょう。検査は、採血して血液中のセルロプラスミンを測定するものです。(血中セルロプラスミン低値を示さないウイルソン病患者さんが20人に1人ぐらいいますので、ご注意ください。) 

     

※ スクリーニング検査を積極的に受けましょう。

 
 

 


スクリーニング=振るい分け

相談窓口

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                    ウイルソン病友の会  代表世話人 小峰恵子

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